令和4年6月11日 「朗読のしらべ」に参加して

暑くなるのか、寒いままなのか予測がつかない6月の日に、私たちは会場「スイングホール」に集まりました。

初めて参加する舞台は、演者と客席とが一体となって作品の世界に入りこめるような雰囲気になっていてほっとしました。会場ではすでに朗読指導をして下さった先生や、全体のプロデュースを受け持っていただいた先生、照明の人、録音の人たちが忙しく準備をしてくれていました。ひとつの舞台を作りあげるために、全員が気持ちを合わせています。舞台の仕上げと並行して、来訪の方の報告も耳に入ってきました。「市長さん(甲府の)がみえました」「永照寺住職(後半の作者)さんがおいでになりました」「お花が届きました」あげく「報道の人がきています」。

私たち出演者は控室で昼食を食べました。

そのあと、外見から本番の準備を始めていきます。

大きな鏡の前に座り、化粧を直し衣装を華やかなものへと着替えていきます。「オバサン」から「女性」に変身していきます。衣装を娘さんに揃えてもらったという人もいます。お互いの衣装の感想を聞きあいました。控え室の雰囲気も変わっていきました。

そして舞台へ。皆さん滞りなく日ごろの成果を表現できて、幕をとじることができました。

そして、お祝いの花を分けてもらって自宅に飾りました。数日間、静かな部屋の中でひと
り、花を前にしてコーヒーをすすりながら、会場の余韻を味わいました。平凡な日常から別の世界に入れた数時間でした。このエピローグまでが、私達の発表会です。

有山 惠子

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